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For HR & Occupational Health
2026年8月1日〜 辞任等の報告が義務化
産業医が、突然いなくなった。
14日以内の選任と、3つの報告。
辞任の申し出、契約更新の見送り、解任の検討。産業医の交代は「後任が決まらないまま期限だけが迫る」ことが少なくありません。しかも2026年8月1日からは、辞任等そのものの報告義務も加わりました。医師全員が産業医資格をもつベスリクリニックが、選任・報告・引き継ぎ・メンタル対応までご相談を受け付けています。
紹介・ご相談は産業保健窓口へ/企業ご担当者さまからの代理連絡も可能です
監修:ベスリ会理事長・ベスリクリニック院長 田中 遥(心療内科・睡眠障害内科) | 公開日:2026-08-03 | 更新日:2026-08-03
このページでわかること
「いつまでに何をするのか」「誰に報告するのか」「後任をどう決めるのか」を順に整理しました。
01 ─ Update
「辞任等」そのものを、
報告する義務が加わりました
これまで所轄労働基準監督署長への報告が必要だったのは「産業医を選任したとき」でした。2026年8月1日からは、産業医の辞任等があったときも、遅滞なく報告することが義務づけられています。
産業医の辞任・解任・退任を指します。企業側から契約を終了する場合も含まれます。
遅滞なく、電子申請により所轄労働基準監督署長へ報告します。「e-Gov電子申請」のほか、「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」からも申請できます。
新たな産業医の選任と前任の辞任等を同時に報告した場合、辞任等の報告は不要です。後任が早く決まれば、手続きは一度で済みます。
労働者数が50人未満になったことに伴う辞任等は報告義務の対象外ですが、状況把握の観点から監督署への報告が求められています。

02 ─ Deadline
14日以内の選任と、3つの報告
産業医が辞めるとき/辞めてもらうときには、後任探しだけでなく、法令上の手続きが同時に発生します。やることは大きく分けて、選任がひとつ、報告が3つです。
14日以内に、新たな産業医を選任する
選任していた産業医の辞任等があったときは、当該日から14日以内に新たに産業医を選任する必要があります(労働者数50人以上の事業場)。「探している最中」は猶予の理由になりません。後任が早く決まるほど、続く報告も簡潔になります。
選任の報告
新たな産業医を選任したら、遅滞なく電子申請により報告します。「e-Gov電子申請」または「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」から申請できます。
所轄労働基準監督署長へ
辞任等の報告
産業医の辞任等(辞任・解任・退任)があったときの報告です。2026年8月1日から義務づけられました。ただし、報告1と同時に報告した場合、この報告は不要です。
所轄労働基準監督署長へ
辞任・解任の理由の報告
産業医が辞任したとき、または産業医を解任したときは、その旨と理由を遅滞なく報告しなければなりません。報告先が監督署ではないため、最も見落とされやすい手続きです。
衛生委員会・安全衛生委員会へ
あわせて確認を。定期健康診断を実施したときの定期健康診断結果報告には、産業医の氏名を記載する必要があります。交代直後は記載漏れが起きやすい箇所です。

03 ─ Risks
止まるのは、手続きだけではありません
産業医が不在の間、法令上の義務が果たせなくなるだけでなく、現場で待っている社員の対応も止まります。止まった業務は消えるわけではなく、後任が決まってからまとめて対応することになります。
選任義務違反になり得る
労働者数50人以上の事業場では産業医の選任が義務づけられています。未選任の状態が続けば、是正指導や罰則の対象となり得ます。
面接指導が実施できない
長時間労働者やストレスチェック後の面接指導の対象者が出ても実施できません。労務リスクが積み上がります。
休職・復職の判断が滞る
就業判定を出せる医師がいないため、休職開始も復職も止まります。本人にとっても企業にとっても損失の大きい期間です。
衛生委員会が形骸化する
産業医の参画・助言が得られず、議題も回らなくなります。辞任・解任の理由報告も未実施のまま残りがちです。
ストレスチェックの体制が崩れる
実施者・面接指導の担い手が不在になり、年1回の実施計画が組み直しになります。
報告漏れが積み重なる
選任の報告、辞任等の報告、定期健診結果報告の氏名欄。交代のタイミングは、複数の報告が同時に発生する時期でもあります。

04 ─ When to ask
こんな段階から、ご相談いただけます
「まだ決まっていない」「言い出しにくい」段階のご相談が、いちばん多く届きます。「相談していることを前任に知られたくない」といったご事情にも配慮して進めます。
期限だけが決まっていて、探し方から分からない。まず何をいつまでにやるかを一緒に整理します。
次が決まらないと動けない。後任の目処を立ててから、契約終了の段取りを組めます。
職場巡視も衛生委員会も実態がない状態。標準業務として実施できる体制へ組み直します。
休復職判定や不調者面談で毎回止まる。メンタル対応を得意とする産業医へ切り替えられます。
新拠点が50人を超えた、支店ごとの選任が必要になった。事業場単位での体制づくりから対応します。
選任の報告も衛生委員会の立ち上げも初めて。書類準備を含めてチームでサポートします。
05 ─ After appointment
選任して終わり、ではありません
産業医が衛生委員会等への参画、職場巡視、労働者の健康管理等を効果的に行えるよう、事業者側が整えるべきことが定められています。交代のタイミングは、この4点を見直す好機でもあります。
事業者・総括安全衛生管理者へ意見を述べること、健康管理等に必要な情報を労働者から収集すること、緊急時に労働者へ必要な措置を指示すること。
健診・面接指導・ストレスチェック後に講じた措置、月80時間超の時間外・休日労働者の氏名と時間、業務に関する情報で産業医が必要と認めるもの。
産業医の勧告は尊重しなければなりません。遅滞なく衛生委員会等へ報告し、勧告内容と講じた措置を記録して3年間保存します。
産業医の業務の具体的な内容、健康相談の申出方法、心身の状態に関する情報の取扱い方法を、社員に周知します。

出典:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「産業医による労働者の健康管理等を徹底しましょう」(2026年4月)
06 ─ Options
全部を入れ替えるか、
足りない部分だけ足すか
交代がいつも最善とは限りません。現在の契約状況とお困りごとに合わせて、3つの形からお選びいただけます。
辞任・解任で不在になる、あるいは実務が回っていない場合。選任から報告、初回の衛生委員会・職場巡視まで引き継ぎます。
今の産業医はそのままに、休復職判定面談・健康相談窓口・セカンドオピニオンだけを補う形。関係を壊さずに弱点を埋められます。
後任を探す間の面談だけ、対象者ヒアリングだけ、といった単発対応。空白期間の応急処置として使えます。

ベスリを選ぶ理由
主治医としての診療と、産業医としての就業判断を、ひとつの窓口で行えます。
医学的判断に加え、職場環境と労働法規への理解をもつ医師が担当します。交代時の立ち上がりが早いのが特長です。
産業医選任報告や衛生委員会の立ち上げに必要な書類の準備を、初めての企業でも進められる形でご案内します。
医師一人に依存しない体制です。担当医の都合で対応が止まりにくく、女性社員からの相談にも対応できます。
受診が必要になったとき、紹介先を一から探す必要がありません。産業保健契約のある企業の社員様は、心療内科の優先受診が可能です。
「復職可」の診断書だけでは決めきれない場面で、生活リズムの立て直しを含めた復職支援を行えます。
選任義務がない規模でも、産業保健アドバイザー契約として第三者の相談窓口をご利用いただけます。
07 ─ Handover
交代前に、そろえておくもの
前任の産業医と連絡が取れるうちに集めておくと、後任の立ち上がりが大きく変わります。すべてが揃っていなくてもご相談いただけます。タップして確認してみてください。
※社員の健康情報は取り扱いに配慮が必要です。引き継ぎの範囲と本人同意の扱いについても、あわせてご相談ください。
08 ─ Flow
選任までの流れ
まだ決まっていない段階からご相談いただけます。企業ご担当者さまからの代理でのご連絡も可能です。
09 ─ Plans
規模とお困りごとに、合わせて選べます
安全衛生委員会・職場巡視・ストレスチェック・長時間労働者面接・休復職面談などは標準業務として対応します。プランの組み合わせやカスタムもご相談ください。
| プラン | 対象 | 主な内容 |
|---|---|---|
| ① コンパクト | 50名未満 | 経営・健康管理相談、遠隔健康相談、健診結果の確認。選任義務はないが相談先がほしい企業へ。 |
| ② スポット | 単発 | 産業医・産業保健師による面談、受診勧奨など。後任が決まるまでの応急対応にも使えます。 |
| ③ ベーシック | 50名以上/既存産業医あり | 衛生委員会・健康診断・産業医面談の実施。メンタル対応できる産業医へ見直したい企業へ。 |
| ④ スタートプラン | 50名以上/新規選任 | 産業医選任報告・衛生委員会設置・書類準備など、初めての産業保健体制をチームでサポート。 |
| ⑤ メンタルサポート | 既存産業医あり | 今の産業医は変えず、休復職判定面談・健康窓口・健康セミナーでメンタル対応を強化。 |
※費用は企業規模やご利用内容により異なります。月額固定のプランからスポット(単発)まで対応しますので、まずはご相談ください。
FAQ
よくある質問
産業医が辞任したら、いつまでに何をすればよいですか?
やることは、選任がひとつと報告が3つです。まず、辞任等があった当該日から14日以内に新たな産業医を選任します(労働者数50人以上の事業場)。そのうえで、①選任の報告、②辞任等の報告、③衛生委員会等への理由報告を、それぞれ遅滞なく行います。①と②を同時に報告した場合、②は不要です。個別の起算日の判断は、所轄労働基準監督署または顧問社会保険労務士にご確認ください。
2026年8月から何が変わったのですか?
これまで監督署長への報告が必要だったのは「産業医を選任したとき」でしたが、2026年8月1日からは「産業医の辞任等があったとき」の報告も義務づけられました。辞任等とは、辞任・解任・退任を指します。報告は遅滞なく、電子申請により行います。
報告先はすべて労働基準監督署ですか?
いいえ。3つの報告のうち、①選任の報告と②辞任等の報告は所轄労働基準監督署長へ、③辞任・解任の理由の報告は衛生委員会または安全衛生委員会へ行います。③は報告先が社内になるため、最も見落とされやすい手続きです。
辞任の報告と、後任の選任報告は別々に必要ですか?
新たな産業医の選任と前任の辞任等を同時に報告した場合、辞任等の報告は不要とされています。後任が早く決まるほど、手続きは簡潔になります。
報告は書面ではなく電子申請でしょうか?
厚生労働省の案内では、電子申請により報告することとされています。「e-Gov電子申請」のほか、「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」からも申請できます。最新の手続方法は所轄の労働局・労働基準監督署のご案内をご確認ください。
後任が決まらないまま14日を過ぎたらどうなりますか?
産業医の選任は労働安全衛生法上の義務で、未選任の状態は是正指導や罰則の対象となり得ます。まずは所轄労働基準監督署へ状況を相談しつつ、並行して選任を進めるのが現実的です。当院でも、選任の見通しを立てるところからご相談を受け付けています。
前任の産業医との契約が残っていても相談できますか?
できます。「解任を検討しているが後任が決まらないと動けない」というご相談は少なくありません。まず選択肢を整理したうえで、契約終了の時期に合わせた進め方をご提案します。
今の産業医を残したまま、メンタル対応だけ依頼できますか?
可能です。今の産業医はそのままに、休復職判定面談・健康相談窓口・セカンドオピニオンを補う「メンタルサポート」「メンタル産業医契約(連携)」をご用意しています。
従業員が50人未満に減った場合はどうなりますか?
労働者数が50人未満になったことに伴う産業医の辞任等については、報告義務はありません。ただし、報告状況の適切な把握の観点から、監督署への報告が求められています。なお50人未満でも医師等による健康管理等は努力義務とされており、相談先を確保しておく企業が増えています。
複数の拠点があります。事業場ごとに選任が必要ですか?
産業医の選任は事業場単位で判断されます。拠点ごとの人数によって必要な体制が変わりますので、拠点数・人数・所在地をお知らせいただければ、あわせて整理してご提案します。
オンラインでの対応は可能ですか?
産業医面談・健康相談はオンラインでの対応が可能です(要相談)。職場巡視など現地での実施が必要な業務もありますので、拠点の状況にあわせてご相談ください。
費用はどのくらいかかりますか?
企業規模やご利用内容により異なります。月額固定のプランからスポット(単発)まで柔軟に対応しますので、まずはご相談ください。
Sources
参考資料
本ページの期限・報告義務・事業者が行うべきことの記載は、次の資料に基づいています。
- 厚生労働省|主要様式ダウンロードコーナー(安全衛生関係主要様式)総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告の様式。産業医の選任等に関する報告についての案内も掲載されています。
- 鳥取労働局|産業医の選任等に関する報告について辞任等の報告を含む、産業医に関する報告手続きの案内です。
- 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「産業医による労働者の健康管理等を徹底しましょう」(2026年4月)労働者数50人以上の事業場向けのリーフレット。選任・各種報告と、事業者が行わなければならないことがまとめられています。
法令や手続きは改正されることがあります。実際の手続きにあたっては、所轄の労働基準監督署または顧問社会保険労務士に最新の取扱いをご確認ください。
Supervised by
田中 遥(たなか はるか)
医療法人社団ベスリ会 理事長/ベスリクリニック 院長 専門:心療内科・睡眠障害内科
「環境・身体・認知」の観点から状態を分解し、診断書の発行だけでなく、再発しない形で社会に復帰し、自立して働ける未来を目指す診療を行っています。産業保健の分野では、医師全員が産業医資格をもつチームとして、企業の体制づくりから不調者の受診・復職までを一貫して支えています。
For HR & Occupational Health
産業医の空白を、
つくらないために。
「辞任を告げられた」「解任を検討している」「報告の手続きが分からない」——どの段階でも、まずご相談ください。
※本ページの法令に関する記載は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の手続きの適否を保証するものではありません。事業場の規模・業種・状況によって必要な手続きは異なります。実際の判断は、所轄労働基準監督署または顧問社会保険労務士にご確認ください。