仕事の邪魔をしない はじめての薬物療法

ベスリクリニックでは「注意力や集中力が必要な仕事」をしているために、心のお薬の治療が怖いという方に向けた薬に依存しない心の治療を行っています。

「心のお薬は依存してしまいそうで不安」
「抗不安薬は眠気の副作用で仕事に影響しそう」
「睡眠薬は起きれなかったらどうしよう…」

そんな不安を持つ方も多いです。

まず目の前のことを乗り越えるために症状を和らげるのお薬を用いたい。

そんな方に不安と安心を両立する処方を行っています。

仕事に影響が出にくい睡眠薬・抗うつ薬・抗不安薬の処方

仕事で抗うつ薬などの影響を最小限にするため、当院では下記の方針で薬物療法を行っています。

  • 仕事への影響の可能性が低い薬剤を選択する
  • 必要最小限のシンプルな処方
  • 多剤併用ではなく単剤処方
  • 少量から開始する
  • 仕事への影響みながらお薬の量を調整する

    心のお薬の治療をする

仕事の集中力・運転を考慮した抗うつ薬処方

自転車・電車・飛行機などの運転を仕事にしている方も当院にご相談をいただきます。

疫学研究では、SSRIなどの新規抗うつ薬を含めた抗うつ薬全般での交通事故リスクが報告されており、処方開始直後(Acute)、変更後、薬剤使用量と交通事故の関連が指摘されています。

仕事の集中力をできるだけ低下せず治療ができるよう、当院では治療薬を検討しながら処方しています。

ご希望により、お薬以外の脳の磁気治療やカウンセリングなどを合わせお薬をできるだけ用いない治療も当院ではご案内が可能です。

お薬の開始時、量の変化で生産性に影響が出やすい?

お薬と仕事の影響は用量依存的であり、開始用量を少量からはじめることで、初期の仕事への影響を軽減できる可能性があるとされています。

三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、ミルタザピン(リフレックス)は内服開始初期に運転や仕事に影響をきたしやすいとされています。ミルタザピン(リフレックス)の場合には、約1週間続けると仕事への影響が和らぎ、おおよそ内服前の状態に戻ることが確認されています。
うつ病患者を対象にした研究ではミルタザピン(リフレックス)は運転技能を改善させることが確認されていることから、開始時期の影響への不安とお薬をのむメリットを鑑みていつ、どのように内服するかを相談するとよいでしょう。
三環系抗うつ薬などについては抗ヒスタミン作用に加えて、抗コリン作用も強く、認知機能に影響があるとされています。治療に必要な抗うつ薬の急な中断は病状の悪化につながり、仕事や運転に悪い影響をきたすことがあります。
減薬をしたい場合には医療者と相談しながらの減薬をすすめましょう。

抗うつ薬を飲むと「運転」できない?

抗うつ薬には「運転禁止」のものと「運転注意」あるいは「運転制限(眠気などを自覚した場合には禁止)」と添付文書に記載されているものがあります。

抗うつ薬の中で、「運転禁止」ではないものはボルチオキセチン(トリンテリックス)、セルトラリン(ジェイゾロフト)、エスシタロプラム(レクサプロ)、ベンラファキシン(イフェクサー)、ミルナシプラン(トレドミン)、デュロキセチン(サインバルタ)です。

また、運転技能に与える影響を検証した研究でプラセボ(飲んでいない時)と同等の運転ができた抗うつ薬はエスシタロプラム(レクサプロ)、ベンラファキシン(イフェクサー)、ミルナシプラン(トレドミン)、ボルチオキセチン(トリンテリックス)でした。

当院では、仕事に影響ができるだけでないようお薬の副作用、やめるときの離脱症状の少なさ、将来の減薬のしやすさなど、最終的にお薬からの卒業を念頭に基本的な治療薬剤を選択しています。

不安や抑うつにおすすめの抗うつ薬を教えてください

抗うつ薬は個々に様々な特性があります。

そのため、どのような症状の時にはどの抗うつ薬を選択するかも変わります。


診察で状態ならびに日常生活への影響、元々の性質などを鑑みて最終的にお薬をご案内します。

抗うつ薬の副作用とは?

抗うつ薬の副作用は気持ち悪さ、便秘、下痢、眠気、性機能障害など様々なものがあります。
良く用いられる抗うつ薬の副作用を個々の薬剤に分けて示します。

抗うつ薬の副作用を予防するために、漢方薬や吐き気止めを用いたりすることもあります。

副作用が怖いという方の中には、まず漢方や脳の磁気治療、カウンセリングなどから治療の相談も可能です。

はじめての睡眠薬治療

はじめて睡眠薬を飲んでみるときには、
「眠りすぎて寝坊したらどうしよう…」
「日中に睡眠薬が残って眠くなったら怖いな…」
と不安になる人も多いかもしれません。ベスリクリニックでは初めて睡眠薬を使ってみたいけれど、怖いなという方が安心して治療をすすめるための「はじめての睡眠治療」を行っています。

不眠症治療をより詳しく知る

初めての不眠症治療

はじめて不眠症の治療をしてみたい方はまず睡眠カウンセリングの睡眠衛生指導からはじめることをおすすめします。欧米諸国では、不眠症に対しお薬の治療の前に睡眠衛生指導(カウンセリング)を行うことを推奨しています。

睡眠記録表 睡眠薬 減薬

当院でもはじめて睡眠薬の治療を行う際にはNeruノート(睡眠記録)と睡眠カウンセリングを組み合わせてご案内いたします。

おすすめの睡眠薬を教えてください

2017年の米国睡眠学会不眠症の薬物治療ガイドラインでは、薬効と日中の認知・運動機能等の評価がまとめられました。

睡眠薬には様々な種類があります。

昔から睡眠薬として使われてきたベンゾジアゼピン系の睡眠薬、抗うつ薬の鎮静作用を用いた睡眠薬、オレキシン受容体やメラトニン受容体に働きかける新しい睡眠薬などがあります。

その他、市販で売られているジフェンヒドラミンや、サプリメントのメラトニンなどいろいろな方法で睡眠は促されてきました。

当院では、睡眠学会に基づき日中の生産性に大きく影響が出ないよう院内で討議をしながら標準的な治療をおこなっています。

初めての心のお薬(睡眠薬・抗うつ薬・抗不安薬)処方

初めてお薬を飲み始める方について下記の方針にて丁寧に処方をしています

  • お薬の開始・変更時には3日~1週間程度で丁寧に診療
  • 睡眠生活記録表で生活への影響をモニタリング
  • お薬が合わなくて中断も可能、相談で別のお薬に

お薬が不安だけど、お薬の治療を試してみたい。という方はまずお気軽にご相談ください。

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