むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)とは|採血でわかる鉄欠乏との関係|ベスリクリニック東京






Insomnia & Restless Legs

その不眠、
脚のむずむず
が原因かも

寝つけない、夜中に何度も目が覚める——その不眠の背景に、脚を動かしたくてたまらなくなるむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)が隠れていることがあります。原因の多くに鉄欠乏が関わり、採血で確かめられます。心療内科・睡眠障害内科として、不眠を“脚から”見直します。

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Insomnia

その不眠、「脚」が原因かもしれません

「寝つけない」「夜中に目が覚めて眠れない」と心療内科を受診される方の中には、実は脚の不快感が睡眠を妨げているケースがあります。むずむず脚症候群は睡眠関連運動障害に分類され、不眠の隠れた原因として見過ごされやすい病気です。

なぜ眠れなくなるのか

症状は夕方から夜間に強まるという日内リズムがあり、ちょうど眠ろうとする時間帯に悪化します。「寝床に入るとじっとしていられず寝つけない」「夜中に目覚めると脚が不快で再び眠れない」という訴えが典型です。さらにRLSの方の多くは睡眠中に脚が周期的にぴくつく動き(周期性四肢運動:PLM)を伴い、本人が気づかないまま睡眠が細切れになっていることがあります。

「ただの不眠」として見逃されやすい

特徴的なのは、睡眠が妨げられていても日中の強い眠気が必ずしも出ない点です。そのため「寝つきの悪い不眠」とだけ捉えられ、脚の症状が見過ごされてしまうことがあります。眠れない背景に脚の違和感がある場合は、その手がかりを見逃さないことが大切です。

心療内科・睡眠障害内科で診る意味:不眠として来院された場合でも、脚の症状や鉄などの原因を含めて評価し、必要に応じて睡眠や気分に関わるお薬の見直しまで一緒に検討できます。睡眠薬だけでは眠りが十分に改善しないとき、背景にRLSが隠れていないかを確認します。
悪化させうるもの

カフェイン・アルコール・喫煙のほか、一部のお薬(抗ドパミン薬や一部の抗うつ薬など)が症状を強めることがあります。

大切なこと

不眠やうつの治療中に脚の不快感が出た場合は、自己判断で薬を中断せず、まず主治医にご相談ください。

About

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)とは

むずむず脚症候群は、脚を動かさずにはいられない強い衝動と、脚の不快な異常感覚を生じる感覚運動障害です。「むずむずする」「虫が這うよう」「ほてる」など感じ方はさまざまで、脚の表面というより内部・深部の不快感として訴えられることが多いのが特徴です。

日本人での有病率はおおむね1〜3%とされ、欧米(5〜14%程度)より低いものの、決して珍しい病気ではありません。やや女性に多く、加齢とともに増える傾向があります。感覚や痛みを伴うため、初診で皮膚科や整形外科を受診し、診断が遅れることも少なくありません。

こんなふうに感じます

脚の奥がむずむず/虫が這う/火照る・ほてる/じっとしていられない、など言葉にしにくい違和感。

生活への影響

寝つきが悪い・夜中に目が覚める。長時間の会議・乗り物・映画館など、じっとする場面でもつらくなります。

Self Check

症状セルフチェック:4つの特徴

むずむず脚症候群には、診断の目安となる4つの特徴があります。加えて、これらの症状がこむらがえりや関節痛など他の原因では説明できないことも重要です。次の内容に当てはまる場合、一度ご相談ください。

むずむず脚症候群の診断につながる4つの特徴を示す図。1. 脚を動かしたい強い衝動:脚に不快な感覚があり、動かさずにはいられない衝動が起こる。2. 安静時に悪化:座る・横になるなど、じっとしているときに症状が強まる。3. 動かすと軽快:歩く・伸ばすなど動かすと、その間はやわらぐ。4. 夕方から夜に悪化:日中より夕方から夜にかけて強くなり、就寝の妨げになる。
図1:むずむず脚症候群の診断につながる4つの特徴。これらが揃うほど可能性が高まりますが、自己判断はせず、似た症状(こむらがえり・アカシジアなど)との鑑別を含めて医師の診察で確認します。
ご注意:脚のむずむず感には、鉄欠乏以外にも他の病気や一部のお薬(薬の副作用によるアカシジアなど)が背景にあることがあります。正しい診断のため、当てはまる場合もそうでない場合も、気になる症状は診察でご相談ください。

Iron & RLS

鉄欠乏との深い関係

むずむず脚症候群を語るうえで欠かせないのが「鉄」です。近年の研究では、脳内の鉄の不足(Brain Iron Deficiency)がこの病気の中心的な仕組みと考えられています。

脳の中で信号を伝えるドパミンをつくる過程では、鉄が酵素の「補酵素(サポート役)」として必要です。そのため体内の鉄(とくに貯蔵鉄の指標であるフェリチン)が不足すると、ドパミンの働きが乱れ、症状が現れやすくなると考えられています。血液検査で貧血がなくても、貯蔵鉄が少ないだけで症状に関わることがあるのがポイントです。

鉄欠乏がむずむず脚症候群の症状につながる仕組みを示す流れ図。鉄(フェリチン)の不足は貧血がなくても起こり、脳内の鉄不足を招いて神経の働きに影響する。鉄はドパミン合成の補酵素のため、ドパミンの働きが乱れ、脚のむずむずや不眠といったRLSの症状が現れる。鉄を適切に補うと症状の改善が期待できることも示している。
図2:脳内の鉄不足がドパミンの働きを乱し、脚の不快感や不眠につながる仕組み。だからこそ、まず「鉄が足りているか」を採血で確かめることが大切です。

鉄欠乏が起こりやすい人

月経のある女性、妊娠中・授乳中の方、ダイエットや偏食で鉄が不足しがちな方、胃腸からの出血や吸収低下がある方などは、鉄欠乏が背景にあることがあります。また腎臓の病気(透析を含む)や妊娠は、鉄以外の要因でむずむず脚症候群に関わることが知られています。

Examination

なぜ採血が必要なのか

むずむず脚症候群の診療で採血が重要なのは、症状の背景にある「鉄の不足」や「他の原因」を、目に見える数値で確認できるからです。問診だけでは、鉄が足りているのか、他の病気が隠れていないのかまではわかりません。

採血では、貯蔵鉄の指標であるフェリチンを中心に、血清鉄やトランスフェリン飽和度、貧血の有無、腎機能などを確認します。国内外の指針では、成人でフェリチンが概ね100ng/mL未満(妊娠中は基準が異なります)の場合に、鉄を補う治療を検討する目安とされています。逆にフェリチンが高い場合などは鉄の補充は行いません。
※数値の目安は一般的な参考であり、鉄剤のむずむず脚症候群への使用可否や量は、年齢・症状・他の検査結果を含めて医師が個別に判断します。

むずむず脚症候群の検査から治療までの流れを示す図。ステップ1は問診・診察で不眠や脚の症状・生活を確認、ステップ2は採血でフェリチン・鉄・貧血・腎機能などを測定、ステップ3は原因の評価で鉄欠乏か他の要因かを判断、ステップ4は治療で鉄の補充・生活習慣・必要に応じた薬物療法、ステップ5は再評価で睡眠と症状を確認し調整する。採血が治療方針を決める起点になることを示している。
図3:問診から採血、原因評価、治療、再評価までの流れ。不眠の背景にある脚の症状と鉄の状態を確かめ、一人ひとりに合った方針を組み立てます。

Treatment

治療の考え方

当院は「薬に頼りすぎない」ことを大切にしています。むずむず脚症候群でも、まずは採血で原因を確かめ、鉄欠乏や生活習慣など背景にある要因から整えることを基本に、症状が強い場合は医師の判断でお薬も組み合わせ、不眠の改善につなげます。

01

鉄など原因を整える

採血で鉄・フェリチンが不足していれば、食事の工夫や鉄の補充を検討。原因への根本的なアプローチです。

02

生活習慣を整える

カフェイン・アルコール・喫煙の見直し、適度な運動、睡眠リズムの調整など、症状を悪化させにくい生活へ。

03

必要に応じた薬物療法

症状が強い場合は、ドパミン作動薬やα2δリガンドなどを医師が検討。長く使う際は種類や量を調整します。

大切なこと:不眠の原因が脚(RLS)にある場合、睡眠薬だけでは十分に改善しないことがあります。市販の鉄サプリや自己判断での対処ではなく、まずは採血を含めた診察で状態を確かめることをおすすめします。

Supervised by — 理事長

田中 遥(たなか はるか)

医療法人社団ベスリ会 ベスリクリニック 理事長/専門:心療内科・睡眠障害内科

「環境・身体・認知」の観点から状態を分解し、診断書の発行だけでなく、再発しない形で社会に復帰し、自立して働ける未来を目指す診療を行っています。

17,000+

働く人の心の
診療実績

5,000+

TMS治療
(薬に頼らないうつ治療)

約20冊

著書・
監修書籍

20件+

メディア出演
・掲載・講演

FAQ

よくある質問

不眠で受診したのに、脚の話をしてもいいですか?
もちろんです。不眠の原因が脚(むずむず脚症候群)にあることは珍しくありません。原因から睡眠を見直すのが心療内科・睡眠障害内科の役割です。まずは来院予約からご相談ください。
普通の不眠と、むずむず脚症候群による不眠はどう違いますか?
脚を動かしたい衝動や不快感が夕方〜夜に強まり、動かすと楽になるのが特徴です。眠れていなくても日中の強い眠気が必ずしも出ない点も手がかりになります。気になる場合は診察で確認します。
睡眠薬を飲めば治りますか?
不眠の原因が脚(RLS)にある場合、睡眠薬だけでは十分に改善しないことがあります。鉄などの原因を採血で確認し、背景から整えることが大切です。
どうして採血が必要なのですか?
症状の背景にある鉄の不足(とくにフェリチン)や、貧血・腎機能などの状態を数値で確認するためです。採血の結果は治療方針を決める重要な手がかりになります。
貧血ではないと言われましたが、それでも鉄が関係しますか?
関係することがあります。貧血の有無だけでなく、貯蔵鉄の指標であるフェリチンに注目します。フェリチンが低めであれば、症状に関わっている可能性があります。
今飲んでいる薬で悪化することはありますか?
一部のお薬(抗ドパミン薬や一部の抗うつ薬など)や、カフェイン・アルコールが症状を強めることがあります。自己判断で中断せず、まず主治医にご相談ください。
市販の鉄サプリを飲めば大丈夫ですか?
自己判断での鉄の摂りすぎは体に負担となることもあります。まずは採血で本当に鉄が不足しているか、他に原因がないかを確認したうえで、適切な方法を選ぶことが大切です。
仕事帰りや土日でも受診できますか?
平日は夜20:30まで、土曜・日曜も診療しています。JR・銀座線「神田駅」から徒歩1分で、仕事を続けながら通院いただけます。当日の初診受付にも対応しています。

Reservation

その不眠、脚から見直してみませんか

眠れないつらさの背景に、脚の症状が隠れていることがあります。むずむず脚症候群は、採血で原因を“見える化”することから始まります。我慢せず、まずはお気軽にご相談ください。

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