「眠れない、でも薬は使えない」── 乗務・運転を担うあなたへ

明日も乗務がある。ハンドルを握る。けれど、昨夜もよく眠れなかった──。

睡眠薬を使えば、一晩はしのげるかもしれません。でも、翌朝に眠気やだるさ、ふらつきが残れば、その日は仕事になりません。

パイロット、電車・バス・タクシーの運転士、長距離ドライバー、船舶の乗組員、重機やクレーンの操縦者──。一瞬の判断と確かな集中力が求められる仕事では、

眠気をもたらす薬は使いにくく、航空身体検査や乗務規定によって制限されることも少なくありません。「眠れない、でも薬は使えない」という板挟みは、安全を預かる人ほど深刻になります。

だからこそ、薬に頼らずに“眠る力”そのものを取り戻していく治療が、あなたにとって現実的な選択肢になります。

2026年6月から、世界の主要な診療指針で不眠症の「第一選択」とされる 不眠症に対する認知行動療法(CBT-I) が、日本でも公的医療保険の対象になりました。

当院では、東京で「薬を使わずに不眠を治したい」と考える方に向けて、不規則な勤務やフライトスケジュールの合間でも受けられる 短期集中型の睡眠認知行動療法 を行っています

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こんなお悩みはありませんか?

  • 乗務・運転の前夜ほど「眠らなければ」と焦り、かえって寝つけない
  • 睡眠薬を使うと翌朝に眠気やだるさが残り、仕事に支障が出る
  • 航空身体検査や健康診断、乗務規定が気になって、薬を使うことに抵抗がある
  • 交替勤務やフライトスケジュールで、睡眠のリズムが崩れがち
  • できれば薬に頼らず、自分の力で眠れるようになりたい

眠れないのは「気のせい」でも「気合いの問題」でもなく、整え方のある状態です。まずは相談をしてみる

そもそも不眠症とは?

不眠症とは、眠る時間が十分にあるのに、寝つけない・途中で目が覚める・朝早く目覚める・眠っても回復した感じがしない、といった状態が続き、そのために日中の生活や仕事に支障が出ているものを指します。

寝つきの悪さを 入眠困難、夜中に目が覚めることを 中途覚醒、朝早く目覚めてしまうことを 早朝覚醒、眠っても疲れが残ることを 熟眠感の欠如 と呼びます。これらが週に3日以上、3か月以上続くとき、慢性不眠症と診断されます。

不眠は決して珍しいものではありません。厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査」では、睡眠で十分に休養がとれていないと感じる人は成人の約4人に1人(約25%)にのぼります。とりわけ、勤務時間が不規則になりやすい仕事では睡眠リズムが乱れやすく、不眠の悩みを抱えやすいといえます。

なぜ不眠は慢性化してしまうの?

意外に思われるかもしれませんが、「眠ろうとする努力」そのものが、不眠を長引かせていることがあります。

「明日は乗務だから、何としても眠らなければ」とプレッシャーを感じるほど、神経は高ぶり、考え事が止まらなくなります(過覚醒)。眠れない時間を長く寝床で過ごすほど、心身が休息モードに切り替わりにくくなり、「寝床=眠れない場所」という結びつきができてしまうのです。CBT-Iは、まさにこの悪循環にはたらきかけます。

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世界の不眠症治療の第一選択:認知行動療法

世界の主要な診療ガイドラインは、慢性不眠症に対してまずCBT-Iを行い、効果が不十分な場合に薬物療法を短期間だけ併用する、という順序を勧めています。米国内科学会(ACP・2016年)、米国睡眠医学会(AASM・2021年)、欧州睡眠学会(2023年改訂)のいずれも、CBT-Iを第一選択治療として位置づけ、薬物療法は第二選択・短期使用としています。

薬に頼れない仕事に就く人にとって、これは心強い事実です。世界の専門家が「まず試すべき」とする治療は、もともと薬を使わない方法なのです。

日本では、実際には“お薬が第一選択”になりがち

ガイドライン上の考え方は世界と同じでも、日本の不眠症診療では、実際には睡眠薬による薬物療法が“事実上の第一選択”として広く行われてきました。従来の日本の診療は急性期の薬物療法に重きが置かれ、その結果として睡眠薬の長期使用が課題と指摘されています(『心身医学』2025年)。

背景には、CBT-Iを提供できる医療機関や専門家がまだ少ないこと、2026年6月まで保険適用外だったこと、そして「眠れない → とりあえず睡眠薬」という流れが定着していることがあります。世界では“最初の一手”とされる治療が、日本では“薬の次”に置かれてきた──ここに大きなギャップがあります。

薬を使えば仕事に支障が出る方にとって、「とりあえず睡眠薬」という入り口は、そもそも選びにくいものです。だからこそ、CBT-Iを“入り口”から受けられる場所を選ぶことが大切になります。

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運転・乗務をする人が睡眠薬を使うときの注意点

運転や乗務を担う人にとって、睡眠薬は「飲めば解決」という単純な薬ではありません。背景には、職種ごとに大きく異なる服薬規制と、翌日まで眠気が残る「持ち越し効果」の問題があります。

まず、規制は職種や会社によって大きく異なります。公共交通機関を運転する人(鉄道・航空・船舶・バス)への睡眠薬の規制は、会社の規模や職種でまちまちで、対策が進んだ会社もあれば、産業医のいない中小企業のように整備が遅れている会社もあります。

  • 鉄道の運転士:多くは何らかの規制があり、大手では睡眠薬の服用そのものが禁止され、服用期間中は乗務できないことがあります。
  • バス・タクシーなど道路の公共交通:規制の有無は、会社ごとの判断によります。
  • トラックや業務で運転する人:多くは服薬を制限されていません。ただし「制限がない=安全」ではない点に注意が必要です。

とくに注意したいのが、睡眠薬の「持ち越し効果」です。睡眠薬には、服用中の眠気だけでなく、翌日まで眠気が残ることがあります。改正道路交通法のもとでは、睡眠薬を使って眠気がある状態で運転した場合、状況によっては危険運転と判断されることがあります(とくに多剤・過量服用のとき)。時間がたっても眠気が残るようなら、薬の中止や変更が必要になります。

判断のしかたにも注意が必要です。業務中の運転をどうするかは、本来は産業医の判断に委ねられます。けれど産業医のいない職場では、処方する主治医がその役割を担い、責任ある判断をしなければなりません。薬を使う場合でも、作用時間が短く日中の眠気が出にくい薬を選ぶ、夜中に目が覚めたときの追加服用はしない、といった配慮が欠かせません。

このように、運転・乗務をする人にとって睡眠薬は、「使えるか」「翌日に響かないか」「規制に触れないか」を一つひとつ確認しながら使う、慎重を要する選択肢です。だからこそ、薬を経由せずに眠りを立て直せるCBT-Iが、この仕事の方にとって現実的な“最初の一手”になります。

※ 服薬と乗務・運転の可否は、勤務先の規定や産業医・主治医の判断によって異なります。自己判断で中止・変更せず、必ず専門家にご相談ください。

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不眠症のCBT-I │ “保険の対象が限られる”のはなぜ?

2026年6月から、不眠症のCBT-Iは公的医療保険の対象になりました。ただし対象は限られており、「最初から薬を避けたい」という方は、そのままでは受けにくいのが実情です。

保険で不眠症に対してCBT-Iを受けられるのは、(1) うつ病や不安障害を合併した不眠症の方、または (2) 2種類以上の睡眠薬を使っても効果が不十分だと医師が判断した方 です。

つまり制度上は、「一度お薬を試して、十分に効かなかった」ことなどが前提になっています。これは、薬を使うこと自体が仕事の支障になる方にとっては、現実に合いません。「副作用で仕事ができなくなるから、最初から薬を避けたい」という方こそ、世界の第一選択であるCBT-Iを保険では受けにくい、という構造が残っているのです。

加えて、標準的なCBT-Iはおおむね1回50分・4〜8回程度が目安とされ、「不規則な勤務の合間に何度も通う時間がとれない」という方には負担が大きい、という声もあります。

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ベスリの短期集中睡眠CBT-I

ベスリクリニックでは、お薬の処方がなくとも、最初から不眠に対するCBT-Iを受けることができます。世界基準の治療を、不眠の入り口の段階から、無理なく。乗務・運転・交替勤務など、安全と集中力が問われる仕事の方が続けやすいよう、次のことを大切にしています。

① なぜ「3回」なの? ── 要点を絞った短期集中プログラム

標準的なCBT-Iは4〜8回ですが、当院は核となる技法に絞り、3回の短期集中で組み立てます。フライトや乗務、交替勤務でまとまった通院時間がとりにくい方でも完走しやすく、早い段階で“眠れる手応え”を得ていただくことを目指します。

② 「睡眠の感受性」を見るとは? ── あなたに合わせた調整

眠りは、大きく分けて3つの生体リズムが組み合わさって成り立っています。

  • 光に反応するリズム(メラトニンリズム):朝の光や夜の暗さで整う、体内時計のリズム
  • 運動・活動の影響を受けるリズム(深部体温リズム):日中の活動量や体温の上下に応じて変化するリズム
  • 眠りと目覚めのリズム(睡眠・覚醒リズム):起きている時間と眠っている時間の配分で決まるリズム

このうち、どのリズムに反応しやすいか(=感受性)には個人差があり、体質や時計遺伝子などの傾向が関わると考えられています。勤務時間が不規則だったり、時差のある移動が多かったりする方は、このリズムが乱れやすいぶん、「どこから整えるか」がとくに重要になります。当院では、この感受性を見極めながら、睡眠制限などを無理のない範囲で調整します。「誰かの正解」ではなく「あなたの最適」を、勤務の実態に合わせて一緒に探します。

③ なぜ“わかりやすい”の? ── 生活記録を土台に、睡眠の知識ごとお伝えします

「なぜ眠れるのか/なぜ眠れなくなるのか」という仕組みも、あわせてお話しします。論理的に納得できると取り組みが続けやすく、もし再び眠れなくなったときも、ご自身で立て直せるようになります。日々の眠りと勤務・生活の記録という“あなた自身のデータ”をもとに、思い込みではなく事実に基づいて、一人ひとり専用の睡眠プランを設計します。

大切なお知らせ:安全に関わる仕事だから睡眠制限法を慎重に進めます

CBT-Iの中心となる睡眠制限法では、導入の初期に、日中の眠気が一時的に強まることがあります。これは治療が進む過程での一時的な反応ですが、乗務・運転・危険作業に携わる方にとっては、見過ごせないポイントです。

当院では、安全を最優先に、一人ひとりの勤務状況に合わせて進めます。たとえば、休務日や負担の軽い期間に合わせて開始する、眠気の出方を見ながら制限の強さを調整する、眠気が強い時期に乗務・運転が重ならないよう計画を一緒に立てる──といった配慮を行います。「治療のために安全を犠牲にする」ことは決してありません。気になる点は、必ず治療を始める前にお聞かせください。

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不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)とは

薬に頼らずに不眠症の改善を目指すうえで効果的なのが、不眠症に対する認知行動療法(CBT-I:Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia)です。

CBT-Iは、眠りを妨げている行動のクセや「眠れない」ことへの思い込みを少しずつ整え、薬に頼らずに“眠る力”を取り戻していく心理療法です。米国内科学会(ACP)や米国睡眠医学会(AASM)、欧州睡眠学会などの診療指針で、慢性不眠症の第一選択治療として位置づけられています。

薬とは違い、身につけた習慣や考え方そのものが変わるため、治療を終えたあとも効果が続きやすいのが大きな特徴です。そして、乗務・運転を担う方にとって何より重要なのは、眠気やふらつき、依存といった薬の副作用がない点です。翌朝に作用を持ち越す心配がないため、仕事への影響を気にせずに取り組めます。

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世界の研究が示したCBT-Iの効果

これまでに世界で行われた13件の研究(合計823人)のデータを集め、3つの方法を比べた結果があります。

  • CBT-Iは睡眠薬より、しばらく時間がたっても症状が良くなった人の割合が高かった(およそ41% 対 28%)。
  • 治療を途中でやめてしまう人も、CBT-Iのほうが少なかった。
  • 始めてすぐの時期の効果も、だいたいCBT-Iが上回っていた。
  • 薬との併用は、薬だけよりは少し良さそうだったが、CBT-I単独より優れているとまでは言えなかった。

なぜ「まずCBT-I」がすすめられるの?

効果が長続きしやすい。 薬は飲んでいる間だけ効くことが多いのに対し、CBT-Iは「眠る力」そのものを育てます。

体への負担や副作用が少ない。 依存・日中の眠気・転倒などのリスクが小さく、集中力や判断力が安全に直結する仕事をする人にも配慮しやすい方法です。妊活中・妊娠中や産前産後の方にも適しています。

飲み続ける薬代がかからない。 くり返しやすい不眠症だからこそ、コスト面でも続けやすさが魅力です。

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不規則な勤務でも続けられる? ── 働く人の心療内科でできること

不眠の背景には、仕事や生活のストレス、抑うつや不安が隠れていることも少なくありません。フライトや乗務のプレッシャー、交替勤務による生活リズムの乱れが、眠りに影響していることもあります。

当院では眠りの問題だけを切り離さず、こころ全体のサインとして一緒に評価し、必要なサポートを行います。すでに睡眠薬を飲んでいる方の減薬・休薬も、医師と相談しながら段階的に進められます。

■ 当日予約・アクセスの良さ

東京駅から1駅 神田駅から徒歩1分 大手町駅からも徒歩圏内。

「急に不安が強くなった」「明日の商談前にどうしても相談したい」という方のために、当日・翌日予約枠をご用意しています。

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よくある質問

神田・大手町エリアで睡眠の認知行動療法、不眠症治療に強い心療内科をお探しの方からよくいただくご質問をまとめました。

Q. 睡眠薬を飲んでいても、CBT-Iを始められますか?

はい、可能です。お薬を続けながら始め、経過を見て主治医と相談しながら減らしていく方が多くいらっしゃいます。急にやめる必要はないので、安心して取り組んでいただけます。

Q. CBT-Iは、航空身体検査や乗務に影響しますか?

CBT-I自体は薬を使わない治療なので、翌朝に作用が残ることはなく、検査値に影響する成分もありません。唯一気をつけたいのは、睡眠制限法の導入初期に日中の眠気が一時的に強まる時期があることです。この点は乗務・運転の予定に合わせて慎重に進めますので、勤務スケジュールを事前にお知らせください。

Q. 睡眠制限法はつらくありませんか? 乗務・運転をしながらでも大丈夫ですか?

導入初期は、日中の眠気が一時的に強まることがあります。そのため、長距離運転や危険な作業・乗務に従事する方、交替勤務の方、双極症(躁うつ病)の方などは慎重に進めます。眠気が強い時期に乗務・運転が重ならないよう、開始のタイミングや制限の強さを調整しますので、ご自身の勤務状況や不安に感じる点を必ず受診前にお伝えください。

Q. 他院に通院中ですが、睡眠外来だけを受けることはできますか?

はい、いまの通院を続けながら、当院の睡眠外来(CBT-I)だけを受けていただくことも可能です。CBT-Iは眠りの習慣や考え方を整える治療なので、現在の治療を中断する必要はありません。ただし、睡眠薬の減薬・調整は処方している主治医の判断が必要なため、必要に応じて情報を共有しながら進めます。お薬手帳など、今のお薬や経過がわかるものをお持ちいただくとスムーズです。

Q. 効果が出るまで、どのくらいかかりますか?

多くの方が、2〜4週間ほどで変化を感じ始めます。一時的に眠気が強まる時期を越えると、寝つきや熟眠感が改善し、治療を終えたあとも効果が続きやすいのが特徴です。

Q. アプリやセルフケアだけでも改善しますか?

一定の改善効果は確認されていますが、専門家による対面の指導のほうが効果が高いとされています。とくに、安全に関わる仕事で「眠気の出る時期を確実に管理したい」方は、医療機関での評価と伴走をおすすめします。

Q. 何回くらい通う必要がありますか?

当院は3回の短期集中を基本としています。標準的なCBT-Iは4〜8回ですが、要点を絞ることで、不規則な勤務の方でも続けやすい形にしています。

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まずは相談だけでも、お気軽にご予約ください

眠れない夜が続くと、夜そのものが怖くなり、「自分ではどうにもできない」と感じてしまうかもしれません。とくに、薬という“逃げ道”が使いにくい仕事では、その不安は大きいはずです。

けれど、眠りは整え方のある力です。一人で抱え込む前に、どうぞ一度ご相談ください。あなたの“眠る力”を取り戻す道を、勤務の実情に合わせて一緒に探していきます。

初診や同一週での来院予約も受け付けております。迷ったらまずはお気軽にご予約ください。

院名: 医療法人社団ベスリ会 ベスリクリニック

最寄り駅: JR山手線・東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩1分

住所: 〒101-0045 東京都千代田区神田鍛冶町3丁目2 神田サンミビル8階

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ベスリクリニック 院長 田中 遥 医師

監修

田中 遥/ 医療法人社団ベスリ会 ベスリクリニック 院長

専門:心療内科/睡眠障害内科

プロフィールを見る →

実績

17,000人超

働くビジネスパーソンの心の診療実績

5,000症例以上

TMS治療(薬に頼らないうつ治療)の実績

20冊弱

医師による著書・監修書籍(睡眠・脳科学・発達障害ほか)

20件以上

テレビ・新聞・Web・専門誌などへの出演・掲載・講演