咽喉頭異常感症(ヒステリー球)とは?

「のどがつかえている感じ」「言葉が出にくい」と思ったら、咽喉頭異常感症かもしれません。

 喉に何らかの異常感や違和感がある症状のうち、検査をしてもはっきりしないものを総称して咽喉頭異常感症といいます。

また、別名「ヒステリー球」ともいいます。

ストレスをため込みやすいまじめな人、責任感が強い人、我慢強い人、不安・緊張を感じやすい人などが発症しやすいといわれています。

過剰なストレスで心身が緊張して咄嗟に言葉に詰まる、言葉が思い浮かばない、頭が真っ白になる、頭がまわらない…
そんな症状は仕事や日常生活にも影響が出てしまう可能性があります。

 原因によって治療方針が異なってきます。
また、原因は一つではなく複数であることが多いため、当院では患者様のお話を聴いた上で最適な治療法を組み合わせながら、症状改善と再発防止策を相談していきます。

 原因と治療

先ほど述べたように、原因は複数あります。

器質的要因

咽頭炎や副鼻腔炎、アレルギー関連疾患、甲状腺疾患、逆流性食道炎などの内科的疾患が要因となることがあります。

咽喉頭異常感症が疑われた場合は、他の疾患が隠れていないかを確認するためにまずは耳鼻咽喉科や内科を受診し、必要に応じて精神科・心療内科を紹介してもらいましょう。

 脳機能要因

「言葉がでてこない」「頭が回らない」という状態では、脳の一部が機能不全に陥っています。
背外側前頭前野(dlPFC)の機能低下と扁桃体の過活動です。

当院では脳波検査で視覚的に確認することも可能です。

治療には、TMSやニューロフィードバックなどのニューロモデュレーションが有効的です。

※TMS治療について、詳しくはこちら

心理学的要因

ストレスに反応して生じる、不安・緊張、うつ状態などの精神的要因と関連していることがあります。

転居・転勤などの環境変化や大切な人との死別、ハラスメント体験、トラウマがあるなどの精神的ストレスが主な原因のひとつです。

対処法として、カウンセリングやビジネストレーニングなどが有効的です。

必要に応じて薬物療法を行います。

※トラウマ治療について、詳しくはこちら

 東洋医学的要因

東洋医学の側面からは、喉のつまり感は「気滞」と考えられます。

気滞とは気の流れが滞ってしまうことで、心身の不調を引き起こすという概念です。

気滞の原因としては、情志抑制やストレスなどの精神的要因や、食事や睡眠などの生活習慣による身体的要因があります。

気滞を解消するためには、気を補って流れを良くする漢方薬や鍼灸などが用いられます。

※鍼灸に関して、くわしくはこちら

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チェックリスト

「とっさに言葉が出ない」のはストレス?ヒステリー球セルフチェック

・年上の方、偉い方、大勢の前では頭が真っ白になる
・胸が苦しい、汗をかくような症状もある
・言葉が出なくなったきっかけとなったこころあたりがある
・首筋や肩がとても硬い

とっさに言葉が出にくくなりやすい人チェック

・昇進・転職・入職・配置転換等の職場の環境変化
・テレワークになり、生活スタイルが変わった
・仕事で成果がでない
・慢性的な疲労がずっとある
・休日の起床時間が平日より2時間以上遅い
・気圧の変動に弱い
・HSPが気になる方
・人間関係がうまくいかない

1つでも当てはまる方は早めに相談しましょう。
まずは気軽にお話をお聞かせください。

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