メンタル鍼灸とは?

メンタル鍼灸は、鍼(はり)や灸(きゅう)を使用し、体全体のバランスを整え、過度なお仕事やストレスで疲れた心身をケアします。

近年では鍼灸アプローチが「痛み」などの身体症状だけでなく、「うつ病」など心の不調への改善効果があることも明らかになり注目されています。

「肩や背中が重い、痛い」

「頭痛でパフォーマンスが出ない」

「なんとなく体が重だるい…」

日常の「小さな不調」を感じながらも日々仕事に向き合っていませんか。

ベスリクリニックのメンタル鍼灸は、病気による症状ではなく、病気の原因となる「気」の不足(虚)、滞り(気滞、鬱滞)、偏り(上実、下虚)にフォーカスを当てた治療を提供しています。

メンタル鍼灸は、「気」を補充し心身のエネルギーを回復させる根本的な治療を行っています。

こんなお悩みありませんか?

  • 大丈夫なのに身体の症状が邪魔する
  • 頭痛や肩こりがする
  • 体が緊張していつも重だるい
  • 身体が冷えて疲れやすい
  • 減薬のしびれ・耳鳴り・頭痛

メンタル不調やストレスに対する鍼灸のエビデンス

鍼灸の抗ストレス作用に関する基礎研究では、鍼灸刺激により、血中のセロトニンやドーパミンの分泌を調整することや、炎症マーカーの抑制をすることが明らかになりました。

鍼灸の体表への刺激が、うつ病の病態である脳の機能異常を是正し、うつ症状に対する効果が期待できます。

うつ病に対する鍼灸治療の最も大規模な臨床試験では、治療開始から3ヶ月後に通常治療よりも通常治療+鍼灸治療を併用すると優位にうつ症状の軽減が認められ、鍼灸の効果はカウンセリングと同等であることがわかりました。

うつ病鍼灸治療グラフ

痛みを伴ううつ病の場合には、鍼灸治療は通常治療やカウンセリングと比較して、痛みとうつ症状の軽減に優れていることが示されています。

ベスリクリニックでは通常治療に追加し、鍼灸治療、さらにカウンセリングを組み合わせた治療でできるだけ早い社会復帰をサポートしています。

メンタル鍼灸が取り扱う疾患対象一覧

  • 抗うつ薬・ベンゾジアゼピン系薬の減薬
  • 離脱症状(しびれ・耳鳴り・焦燥感)
  • 適応障害・不安障害
  • PMS/更年期(痛み・下痢・疲労感)
  • 雨の日不調(頭痛・めまい)
  • コロナ後遺症(疲労感・ブレインフォグ)
  • TMS治療強化(ブレインフォグ)

Long Covid(コロナ後遺症)やブレインフォグへの鍼灸の治療が知りたいです。

感染やストレスや疲労が重なることで脳に慢性的な神経炎症が起きると「うつ症状」や「ブレインフォグ」が発生するといわれています。
コロナ後遺症の場合、新型コロナウイルスの感染により嗅覚神経組織で炎症が持続し、嗅球を介して中枢神経に影響が及ぶことが示されています。
中枢神経では大脳白質においてミクログリアの活性や炎症性サイトカインの産生が起こり、海馬の神経新生が障害されることで記憶障害がおきたり、ブレインフォグが起きたりすると考えられています。
東洋医学ではコロナ後遺症は慢性炎症と瘀血(血の巡りの悪さ)との関連性が指摘されています。ただし、瘀血は気虚(気が消耗している状態)や血虚があるとうまくめぐらないことが多いです。
ベスリクリニックでコロナ後遺症の東洋医学治療を行っていると、「瘀血」以上に「気虚」、「血虚」を持つ患者さんが多く、まずは「補気」のメンタル鍼灸から治療を開始することも多いです。

鍼灸治療のながれ

1.問診表記載
初めての方は問診表をご記入いただき、お話を伺います。
2.お着替え
※男性は短パン、女性は短パンとTシャツやキャミソールをご準備ください。
3.東洋医学的診察 (脈、お腹、舌)
全身の触診から、元々の体質と現在の状況を診察します。
※触れられるのが苦手な方は事前にお伝えいただけると幸いです。
4.鍼灸治療
全身の触診から得られた見立てを元に、根本治療を行います。
※施術する場所は各々の状況によって変わります。
5.アフターカウンセリング
1人1人のお悩みや体質に合わせて全身の見立てから、カウンセリングを行います。

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ベスリクリニックの鍼灸治療ケース

メンタル鍼灸 症例

よくあるご質問

メンタル鍼灸はどのような治療ですか

メンタル鍼灸は、「気」の調整を中心とした鍼灸です。「気」は、全身をめぐり、身体を温めます。
特にメンタル不調の場合にはずっと頭が動き続けることが多く、上半身を使いすぎて、いわゆる、冷えのぼせの状態「上実下虚(じょうじつかきょ)」になりやすいです。
この状態になると、イライラしやすくなったり、不安になったり、睡眠の質が下がってさらにメンタル不調を繰り返すようになることが多いです。
上半身に気が集まりすぎると、頭痛・めまい・耳鳴り・肩こり・不眠・動悸・のぼせ・ほてり・考えがまとまらない・集中力低下・イライラなどの症状が現れます。
下半身に気が不足すると、足腰の冷え・むくみ・下痢・便秘・夜間頻尿・腰痛・生理痛や生理不順・不妊・悲観的な気分になる・疲れやすいなどの症状が現れやすくなります。

「メンタル鍼灸」と「鍼灸」の違い

メンタル鍼灸は、一般的な鍼灸治療のように、体の痛みや硬さを対象としたものではなく、自律神経に働きかけ、肉体と精神を支える力(生命力、精気)に「補気の鍼灸」を行います。
また、鍼灸と同時に痛みに対する考え方、体の使い方、生活の仕方、ストレスケア、感情マネジメントなど、トータルケアも合わせて行っていることも特徴の一つです。

主治医がすでにいますが、メンタル鍼灸だけ受けることはできますか

初診で医師により、当院でメンタル鍼灸の治療対象になるかを判断します。対象になる場合にはメンタル鍼灸のご案内をいたします。予約状況により鍼灸治療の開始は別日になります。まずはお気軽にご相談ください。

なぜ痛むところとは別の場所を刺激するの?

メンタル鍼灸の場合、頭痛がするのに腰や腕など全く違う場所に刺激をすることもあります。頭痛がするのであれば、頭やその近くのツボを刺激するほうが効きそう、と思う人もいるかもしれません。
原因のツボとそのしわ寄せをうけて症状が出る場所は離れていることが多いです。ツボと症状が出る場所は経絡でつながっています。
もちろん、痛いところへ刺激をする方法もありますが、もともとの根本部分を刺激するほうが全体をほぐし、より効果的に治療ができるようになります。離れたツボを刺激することで、痛みで集中していた「気」を分散することもできます。離れた場所から、つらい症状だけでなくその根本原因に対処できるのも鍼灸の魅力の一つです。

なぜ心の症状に体の鍼灸が効果があるの?

人間には人それぞれの「くせ」があり、それが積み重なると身体の「ねじれ」になります。
常に心配事やきがかりな案件がある、忙しくて休むまもない等、ストレスやいらいらと隣り合わせの状態では、心がホット休まるときが少ないため、筋肉もずっと緊張し続け、どっと疲労感を感じるなど心だけでなく体への負担も相当です。
心がホッと休まるときが自分でもわからなくなってしまった場合には、まずは身体から行うアプローチがおすすめです。疲労を取り除き、緊張をほぐし、身体から心をリラックスするケアで対処してみましょう。

抗うつ薬・ベンゾジアゼピン系薬の減薬や離脱症状への鍼灸治療をしていますか?

ベスリクリニックでは、うつ病、不安症、不眠症などの治療のために飲まれている抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系のお薬の減薬のサポート、離脱症状への治療に対応しております。

抗うつ薬・ベンゾジアゼピン系薬の減薬はどのように行いますか

  • お薬の量を減らしたい方のサポート治療
  • 鍼灸治療により「気・血・水」のめぐりから身体を安定し、減薬の反応が出にくい心身作りをしてから医師と相談の上安全な減薬が可能です。

抗うつ薬・ベンゾジアゼピン系薬の離脱症状があります、相談したいです。

  • 抗うつ薬・ベンゾジアゼピン系薬の離脱症状であるシャンシャンビリビリなどの手や体の震えや痺れ、耳鳴り、知覚過敏、体の痛みなどに対応しております。
  • 回復までの期間は服薬量や期間、減薬の量により個人差があります。
  • 元々のかかりつけ医の先生の診察を続けたまま当院での併診も可能です。まずはお気軽にご相談ください。

自律神経への鍼灸の治療が知りたいです。

人間の活動には自律神経が関わっており、心身の機能を調整しています。
自律神経は集中するときに優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経があります。
鍼やお灸の刺激が脳の自律神経を調節している視床下部に伝わり、交感神経と副交感神経のバランスを整えることが期待できます。

冷えが強いです。冷えに対しての鍼灸治療がしたいです。

人間の体の60%は水分です。水分に満ちた人間の体は冷えやすい傾向にあります。水は潤すと同時に冷やす傾向もあります。
「冷えは万病のもと」といわれるくらい、体が冷えると機能が低下し、気・血・水の流れが滞りがちになります。めぐりが悪くなると身体は疲労が積み重なりやすく、「小さな不調」が気づかないうちに積み重なります。

鍼灸は痛いですか?

鍼灸は「鍼は痛そう、お灸は熱そう」というイメージもあるかもしれません。ベスリクリニックの鍼灸は髪の毛ほどの太さのものを使用し、痛みはほとんど感じません。気持ちがよくて寝てしまう方も多くいらっしゃいます。ただし、鍼灸で刺激する経穴は神経が集中している部分ですのでたまに「ひびく」感覚で痛みを感じる方もいます。

鍼灸の副作用はどのようなものですか?

鍼灸の副作用として下記のようなものが報告されています。
皮下出血・血種:2.64%
不快感:0.78%
刺入点の残存痛:0.67%
感染症や重篤な有害事象は報告されていません。
Med Acupunct. 2017 Jun 1; 29(3): 155–162.

お灸はやけどしないか心配です。

お灸前に体調チェックをしてみましょう。
お灸中にいつもと違う異常な熱さを感じたら伝えてください。
汗をかいた肌や湿った肌、敏感肌はやけどや水疱ができやすいので注意です。強い疲労やむくみがある場合にはお灸により疲労感が増したり、だるくなるなどの「灸あたり」を起こす場合もあります。お灸前には肌や体調のチェックもしてみて気になる場合は先生に事前に体調の相談をしてください。

鍼灸を受けるにあたり注意することはありますか ?

読書や携帯をみながらの「ながら鍼灸」は気を散らしてしまうため控えましょう。忙しい日常だからこそ、意識を集中して身体に伝わるお灸のあたたかさ、ここちよさをしっかりと実感することで鍼灸の効果も高まります。

鍼灸の後にしてはいけないことはありますか?

鍼灸施術の後も身体は変化を続けています。鍼灸の後にすぐに入浴や食事をするとほかの部分の結構も促進されてせっかく集めた熱が分散されてしまいます。出来るだけ1時間前後の食事は避けてください。
施術後は、眠気やだるさ、便や尿の量が増える場合があります。いずれも体の回復力が高まって起こる症状で心配はありません。
飲酒や激しい運動は避け、ゆったりとお過ごしください。

メンタル鍼灸を受けるにあたり、準備するものはありますか?

男性は短パン、女性は 短パンとTシャツやキャミソールをご準備ください。

メンタル鍼灸はどのくらい時間がかかりますか

施術は基本的な治療を鍼で行い、必要に応じて灸を用います。
施術時間は鍼灸初回は30分程度、鍼灸再診の場合は施術が15分前後で終わります。通院頻度は、患者様の状態で変わります。
最初のうちは概ね週1回~2回を3ヶ月続けていただき、その後は1ヶ月に1回等頻度が少なくなっていくことが多いです。直接現在の状態をみたうえで施術者からあなたにあう推奨頻度をお伝えしています。

鍼灸の効果は何ですか?

  • 身体の陰陽バランスを調整し、体調を整える
  • 自律神経の緊張関係を調整し、ストレスを解消する
  • 血液循環を良くし、臓器の働きを向上する
  • 細胞、組織の新陳代謝を促進し、人体の老化を遅らせる。

といわれています。

鍼とお灸の違いは何ですか?

鍼治療と灸治療は、心身の不調を「ツボ」を刺激して治療します。
鍼は皮膚の奥のツボまで刺し、機械的な刺激で経絡の機能を調整します。お灸は皮膚の表面に据えて、「熱」を使って経絡の機能を調整します。
お灸に使われるよもぎの熱は油分や水分を含む「湿熱」であり、体の内側にふかく、じんわりと届きます。お灸を続けることで、体はだんだんと「冷えにくい体質」、「めぐりが良くなる体質」に変わります。

ツボって何ですか?

ツボは気・血・水のめぐりを改善できる「判断点」、「治療点」です。
痛みや、つらさを伴う症状は「冷え」や「気・血・水」のバランスが崩れることでおこります。ツボが現れることで、その「経絡」に滞りがあることがわかり、ツボを刺激することで、「経絡」が流れるように動かします。

自分に合うツボがわかりません。どのツボから始めたらいいかわかりません。

まずは自分の不調に気が付くことが大事です。東洋医学では様々な症状が一つの原因により起こることもあります。
ツボも様々な症状に対応しているために逆に東洋医学はじめて、というかたはどこを刺激すればいいかがわかりづらいかもしれません。
すぐに効果を実感しにくいツボもあれば、ツボを外してしまう場合もあります。鍼灸師さんの力を借りて、身体を触ってもらい、症状を相談し、全身を診てもらうことでどのツボがいまの自分にあっているか見たてをたててもらってみてください。ゆくゆく自分でセルフケアをしたい、という方も最初はプロの力を使ってみるのも一つかもしれません。

ツボがなかなか見つかりません。

鍼灸師さんの力を借りるのも手です、慣れないうちは、なかなかわからないのが自分のツボです。一生懸命本や自分の身体と向き合っても、そのツボが合っているかどうか不安になることもあるかもしれません。
鍼灸師さんに施術してもらったり、ただしいツボの位置を確認してもらったりして正しいツボ探しの近道をしてみましょう。ツボの感覚や探し方のコツが把握できるようにお手伝いもしています。

どのような気持ちで鍼灸を受ければいいかわかりません。

鍼のひびき、お灸の暖かさに集中してみましょう。お灸の温度は「ほどほど」がおすすめです。熱すぎると交感神経が興奮して自律神経を整える効果も半減してしまいます。

お灸は熱い方が効果がありますか?

お灸は「熱い方が効果が出そう…?」と考えがちですが、お灸は全身のめぐりを良くして身体が本来持っている治癒力を回復させる「身体が自ら何かをしようとするきっかけ」を作ってあげるものです。激しい刺激より、穏やかな、今の心身にあった刺激を継続するほうが確実です。

お灸が効いているかわかりません。

「心地よいあたたかさ」が目安です。お灸をしている間の熱の感じ空に注意してみましょう。はじめは熱を感じなかったのが、だんだんと「心地よいあたたかさ」が感じられるようになり、次にピリピリする熱い感覚に変化すればツボに届いている証拠です。
「ここちよい暖かさ」が長く感じられるツボほど、自分に合っているツボです。熱を感じないと思ったのにすぐにピリピリした不快な熱さに変わるときには、自分に合うツボではないこともあります。

もっと効果を得たいので、たくさん鍼灸をしてもらってもいいですか?

鍼灸は「最小・継続」が鉄則です。ツボは2~3か所にとどめましょう。
たくさんお灸をしたからといって効果がたくさん期待できるわけではなく、受け入れる体に逆に負担がかかることもあります。
また、お灸を続けるうちに、同じツボでも「今日はいつもより反応が鈍いな」と感じることもあります。体がお灸の効果を感じてくるのを待つのも大事です。

衛生面は大丈夫ですか?

使い捨ての鍼を使用しております。感染症等の心配はありません。

男性・女性の先生は選べますか?

ベスリクリニックには男性と女性の鍼灸の先生が在籍しています。男性や女性が苦手な方も事前にお伝えしていただければ対応させていただきます。

生理中でも鍼灸ができますか?

はい。生理中でも身体に影響が少ない心身に優しい治療が可能です。

妊娠中でも治療できますか?

はい。妊娠中に赤ちゃんに影響が少ない心身に優しい治療が可能です。