「なぜ不眠症になるの?」

不眠症のモデル(Spielmanの3P)
「不眠症はどのようになるのか」を解説します。


精神医学での不眠症の考え方として、まず「準備因子」という、気にしやすい年齢や加齢などの因子があります。
そこに、「結実因子」という上司に叱られた、嫌な出来事がおきた、おきそうだ。交代制勤務で睡眠リズムがくずれた、これからの時期だと花粉症ではなづまりで眠れないというような因子が重なることで「急性不眠」という状態になります。
本来であれば、「急性不眠」は出来事が治まったり、病気が落ち着いたりして数日から数か月でおさまりやすいです。
しかしながら「永続因子」という不適切な睡眠の考えや、睡眠の癖や不適切な睡眠薬の使用などの因子により、「慢性不眠」という状態になります。

当院では、不眠症の治療はまずは永続因子をターゲットにした睡眠指導(当院では睡眠トレーニング)を行うことで無理のない減薬、慢性不眠への移行を予防しています。