投薬を前提としない心療内科・メンタルクリニック|メンタルケアならベスリクリニック

  • 初めての方

    初診お問合わせフォーム

  • 神田駅徒歩1分

    診療時間・アクセス

  • 薬に代わる急性期のうつ治療「磁気治療(TMS)」のご案内

職場適応障害
生産性向上 上司部下関係 産業医

2020.7.18

職場適応障害

ビジネスパーソンのためのリワークプログラムの紹介

ベスリクリニックには、休職されている方の復職をスムーズにするために、体のリズム作り、心身の成長を支援するリハビリテーションプログラム・・・リワークプログラムがあります。

この写真は、ベスリクリニックのリワークルームです。

 

当院のリワークプログラムの特徴として

  • ●リワーク開始基準と終了基準がある
  • ●リワーク参加期間を〇か月など期間ではなく、あくまでも個別の終了の達成基準を目安とする
  • ●集団療法、および個人のスキルアップを目的とした個別プログラムを併存して行う
  • ●再発防止、自己成長を支援するリフレクションプログラム
  • ●アフターリワーク(復職後のフォローアップ)がある

があります。

当院のリワーク参加者は、20代から50代、男女はほぼ均等、職位も新人から管理職までというようにあらゆる方が通院されています。

私(リワーク担当者)は56歳です。

昔のコミュニケーションは、「男は黙ってサッポロビール」といったものでした。

しかし、今このフレーズが分かる人は少なく、ほとんどの方が「何それ」って顔をしています。

私の幼少期は、男はしゃべらない方が良く、感情を出すとみっともないと教わり、職場では、上司が「カラスは白」と言えば「カラスは白です」と答える人が多かった時代です。

そんな昭和の時代のコミュニケーションは、今の若い人には驚きのようです。

 

ビズネスパーソンのストレスの要因・・・50-60%がコミュニケーションで悩む

 

現代は、教育も変わり多様性を重視する時代となりました。男性は仕事、女性は家庭というステレオタイプも終わり、人それぞれの価値観やライフスタイルを認めようという時代です。

しかしこの時代、多様性や独自性を大切にするということは、伝えないことは理解してもらえないし、伝えあったとしても意見の違いが生じることが起きがちです。

自分の価値観を強要するとハラスメントになりかねません。

察してもらうことはできない時代です。

自分の人生は自分で責任を負う時代になってきました。

時代は変化しても、コミュニケーションは時代を問わず私たちを悩ませせるものです。

単に「時代が違う」では片づけられないものです。

 

労働者健康状況調査によると、6割のビジネスパーソンがストレスがあると答えており、その第一位が職場の人間関係と答えてています。(下記の図 参照)

 

休職の原因にもなっている人間関係。今回は、リワークで学ぶ「コミュニケーションスキル」を記載しました。

 

職場のコミュニケーションスキル・・・アサーションを学ぶ

 

職場でコミュニケーションがうまくいかないと、敵対するかあるいは孤立し、結果、人間関係のストレスで休職になってしまう人が非常に多いものです。

私達の自己表現の仕方には、図に示すように3つのタイプがあります。リワークでは、その中のアサーションというコミュニケーションスキルを学習します。

 

 

 

アサーションとは、自分も相手も対等の自己責任のもとで、お互いが誠実に率直に伝えあい、意見の違いに折り合いをつけていくコミュニケーションスタイルです。

つまり、自分と相手を大切にして、独自性と協調性の両立を図るものです。

 

・・・・・余談ですが、私の年代はアサーションを知る人は少なく、「いつのまにか時代に取り残されてしまった。今まで耐えて従ってきた苦労はなんだった」と嘆いたりしています。一方、若い人は、意見の違いに弱く、非主張的で無理が生じた人が多いように思われます。・・・・・

 

職場では、コミュニケーション時、課題解決と人間関係の維持が重要となります。

言い換えれば、職場でのコミュニケーション目的は、情報伝達と感情の共有と言えるでしょう。

 

休職の原因に、人間関係の問題は意外と多いものです。

集団療法(リワーク)では、主に、人間関係維持のために感情の共有を学びます。

例えば、「おはようございます」の言語には、伝達する情報自体はほとんどありませんが、笑顔で言えば「あなたのことは嫌っていません」という関係性のメッセージが伝わります。人間関係には非言語表現が重要です。しかし意図せず不適切な関係性のメッセージを送っていたため人間関係が悪くなったということも多いです。

オンラインでのコミュニケーションの課題

今年は新型コロナで、密を避け自粛のため直接対話が制限されています。

リワークも一時オンラインで実施しました。オンラインは、情報伝達には便利なのですが、感情の共有はやはり難しいものです。通話に遅れがあるので、共感の相槌をいれたりすると流れが混乱してしまいます。区切りながらやりとりすると安定します。参加者の理解度合いやテンションなどの雰囲気も分かりにくく、どうやって非言語の関係性のメッセージのコミュニケーションをとっていくか、まだ手探りです。

コロナは、このようにコミュニケーションスタイルを変えていくかもしれません。

時代によりコミュニケーションスタイルは変わっていきます。そして会社では、いろいろな世代の人たちとコミュニケーションをとっていかなければなりません。どれが正しいスタイルかと主張しても、対立にしかなりません。

職場のメンタルヘルスは、なかなか難しい課題が潜んでいます。コミュニケーションには信頼関係を築くなどの目的がありますが、どんなコミュニケーションが正しいかを突き詰めるより、状況に応じ、目的達成のために、効果的なやり方を柔軟に採用するしかないのでしょう。

ですからリワークでは、コミュニケーションのレパートリーを増やし、それらを適切に使えるように学んでいます。

 

 

リワークで学ぶ意味

 

コミュニケーションを学ぶ場とは、書籍や講演など様々な媒体があります。それだけ、コミュニケーションは、我々人間にとっては課題です。

職場のストレスの要因の1位が対人関係であるように、休職の原因も対人関係が上位となっております。リワークでは、アサーションなどのスキルを学び、集団の中で、リフレクションをし自己成長を支援しています。

(*リフレクションとは日常の業務から少し離れてこれまでのことを振返り、内省し、新たな価値観を創造すること)

休職開始時は、相手が悪い、環境が悪いと思っていた方が、リワークでの学びの中で、自分自身の行動変容の大切さに気づき、具体的行動まで考えられるようになって卒業される方がが多くいらっしゃいます。

 

公認心理師  リワーク担当  野村規雄