患者様の中には「睡眠薬の減薬をしたい」という思いを強く持たれBESLIに来院される方がいらっしゃいます。
睡眠薬の減薬は
①再燃
・服薬中断後、元の不眠に戻る
・程度はベースラインと変わらない
②反跳性不眠
・中断後、1-2夜続き、
・短時間作用型や
至適容量以上の高容量でおきやすい
④退薬症候
・中断後、数日から数週間続く
・不安、不眠、焦燥、ふるえなどがみられる
・BNZ系では作用時間の短いほど早期に強く表れ
・多量の服用、長期服用の原因と考えられる
という3つの落とし穴があり、
特に「③退薬症候」により、睡眠薬を再度服用しなければ症状が落ち着かず結果的に長期的な睡眠薬の服用になっている場合も多くみられます。
③退薬症候を起こさないためには、背景の「不眠をもたらす因子」(心理的ストレス、不安や、リズム障害)を改善することが必要です。 背景因子が改善していないにも関わらず、減薬をすると悪化をしてしまいます。
当院では、睡眠障害の患者さまには、急性不眠(「不眠症はなぜなるの?」)の場合は睡眠薬の処方と同時に、減薬のために「不眠をもたらす因子」への対応としてカウンセリングや、睡眠トレーニングを行っております。
他院から慢性不眠となって減薬を希望される患者様には、「不眠をもたらす因子」がないかを診断し、必要に応じてカウンセリングや睡眠トレーニングを行いながら減薬を行います。