「ニューノーマル生活の課題:家庭でのイライラのコントロール」

多くの会社でテレワークが推奨され、まだ、自宅での業務に取り組んでいる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。会社であれば環境も整っており、すぐに仕事モード!!になれると思います。しかし、自宅での勤務となると奥様や旦那様、元気が有り余っている子供たち、かまってほしくてやってくるペット・・・たくさんの困難の中、自分の時間を確保して集中的に取り組むことは難しく、イライラすることはありませんか?
TVなどでオンライン会議に家族が映り込んでしまって会社仲間が爆笑したというニュースもありますが、ここぞというときはやはり集中したいものですよね。。。

このような状況の中で生じるイライラするという感情のコントロールについて紹介します。


アンガーマネジメントとは・・・

最近では、アンガーマネジメントという言葉をよく耳にするようになりましたが、みなさんはご存知でしょうか。
アンガーマネジメントは、怒りと上手に付き合うこと、怒りで後悔しないことを目指します。
怒りという感情は、生存のための防衛反応と言われています。つまり、自分自身の安心安全が脅かされると感じた時に、自分の身を守るために怒りが沸き起こると言われています。

怒るのが悪いのではない

イライラするという感情は自分を守るものであるため、悪いものではありません。
しかし、イライラという感情を持ち続けることや相手に向けてしまうと、心身への悪影響や家族関係の悪化などを招いてしまい、対処が必要です。

イライラくんが起きたら・・・

イライラへの対処法としては、まず一息つきましょう。4秒吸って、6秒吐いてみるなど深呼吸すると少し気持ちが落ち着いてくるはずです。
その次に、なぜ自分がイライラするのかを把握しましょう。

落ち着いたら『なぜイライラしたのか』考えてみましょう

イライラする!と家族に伝えても、その理由が分からなければ家族も対応方法が見つかりません。
家族が集中を妨げる行動をしているからイライラするのでしょうか、難しい仕事内容にイライラするのでしょうか、やるべきことが多すぎてキャパオーバー状態のためにイライラするのでしょうか。
状況によりイライラする理由は異なるはずですので、“イライラする理由”について探ってみましょう。

理由を探ってみた結果、家族が“何が”理由であると分かった時には家族の協力を得てみましょう。「〇〇(時間など)の間は集中して仕事を終わらせたいから、〇〇してほしい」と率直に相手に伝えてみましょう。
自己開示の返報性という心理作用があり、案外と気持ちを伝えてみるとお返しをしなければと思い協力してくれるかもしれません。

まとめ

  • 怒りは悪者ではない
  • 怒りくんがきたら、まず呼吸
  • 冷静に、何故怒るのだろうと考えてみる

ベスリクリニックには、アンガーマネジメントのカウンセリングがあります。カウンセリングでは、怒りと向き合い、そして自己表現をする、アンガーマネジメントとアサーションをセットにして身に付けていただき、自己成長していただくように支援しています。

  臨床心理士 藤居 倭子