休日なのに何もできない…
休日無気力症候群
休日に無気力になり寝てばかりになってしまう…
やること、やりたいことはたくさんあるのにできない…そんな症状にお悩みの方が最近増えています。
平日や仕事の日は何とか起きられる、けれど休日は自分の想う通りに行かない。休日動けない状態は心が憂鬱になり、心の憂鬱によりさらに体も不調になる悪循環が起きやすい状態です。
「平日の生産性は休日の生産性で決まる」というように、平日の仕事に影響が出ていないつもりでも、実はすでに影響が出ていることがあります。
休日の無気力は仕事の集中力や思考力低下につながり、仕事の生産性が落ちることから長時間労働になり、さらに疲労がたまる悪循環にも注意が必要です。
休日の無気力はうつの入り口とも言える症状です。
早めに対策して、生産性が高く過ごせる心身をメンテナンスしましょう。
休日無気力症候群
セルフチェックリスト
やる気がおきない、お昼過ぎまで疲れて寝てばかり、結果的にいつも働いてばかりで楽しみがない、人生が楽しくない…そんな症状が出始めた時は心の不調の入り口かもしれません。
- 休日起き上がれるのがお昼過ぎになる
- 平日はやりたいのに、休日になるとやる気が出ない
- いつもオンばかりでオフになることができない
- 部屋がだんだんと荒れてしまう
- 休み明けにダルさがつらい、頭痛や肩こりが強い
※休日無気力症候群は医学的な病名はないため、当院では休日無気力症候群の診断は行っておりません。
休日無気力症候群の治療
休日無気力症候群はうつ、燃え尽き症候群の入り口であり、フェーズ1の休日無気力症候群の段階で早めに治療を行うことが仕事の生産性を守るポイントになります。
各カウンセリング:3,850円/回
(診察料・処方箋料含まず)
当院では、ご相談いただいた方の状態とライフスタイルから、心・脳・身体のアプローチで休日無気力症候群の治療をご案内しています。
休日無気力症候群から始まる
3つの悪循環ステップ
休日無気力症候群はうつ状態の前触れとも言えます。
フェーズ1:休日無気力症候群
平日はなんとか働けているのに、休日になると動けなくなるはなぜでしょうか?
いろいろな理由が考えられますが、平日にエネルギーを使いすぎてガス欠状態になっていることが多いです。
平日に仕事をしている間は交感神経が優位となり、ストレスホルモンを分泌させながら、なんとか気力で頑張る事ができます。
しかし、休日は仕事がない分ストレスホルモンが分泌できず、動けない状態になります。
平日に気を張って無理をしすぎているため、反動で休日に動けなくなり、エネルギーを回復しようとする状態であると言えるかもしれません。
こういった状況には真面目な人ほどなりやすいです。この状態が長く続くと、心身共に疲労感が募り、突然プツンと糸が切れたように無気力になる、うつ状態になり動けなくなるということもあります。
その段階が、次の急性期うつ状態です。
フェーズ2:急性期うつ状態
休日無気力症候群の段階では、休日は一日動けなくなるものの、平日はだるいけど一応起きれるという状態が多いです。次の段階のうつ状態に入ると、疲れているのに夜も頭が覚醒して眠れない、朝起きあがれないという状態に移行していきます。
- 眠れない・起きられない
- 寝ても疲れがとれない
- 話していても頭に入らない
- 小さなことでどっと疲れる
この状態が続くと、仕事にも大きく影響が出てきます。
仕事の話が頭に入ってこない、文章が頭に入ってこない、うまく言葉が出てこない…生産性がさらに低下します。
心身不調があっても、仕事では変わらず成果が求められるため。生産性が低下した分さらに長時間勤務になり、さらに疲れが取れずに悪循環の一途をたどります。
更にフェーズが進むと、仮に急速が取れた後にも症状が残る状態となります。燃え尽き症候群です。
フェーズ3:燃え尽き症候群(バーンアウト)
無理のある状況に過剰に適応した結果、うつ状態になって環境から離れたあとに休んでも改善しない、不調が続くという人も多くいます。
- 頭のモヤがあり集中力が続かない
- 何もやる気が起きず、寝たきりになりがち
- 頭が回らないが、早く仕事に戻らなければという焦燥感が強い
休職して仕事から離れたり、転職や配置転換で安心できる環境に変わったとしても、頭のモヤが続く、以前のように集中力が続かない、情報をうまく処理できない等の症状があり、仕事で成果がでない自分に焦りを感じることがあります。
プロジェクトを駆け抜けた後や、昇進のために一生懸命頑張った後、受験勉強後など目標を失ったタイミングでこの状態となることもあります。
この状態は身体が強制的にストップを掛けている状態であり、十分に休息がとれれば回復しますが、より早い回復をするために場合によっては休職やお薬の治療、カウンセリングが必要な場合もあります。
当院における休日無気力症候群の症例
29歳女性 昇進後の燃え尽き症候群「休日や仕事終わりに買い物に行けない」
3ヶ月前に部内でも異例の昇進となり、女性管理職としてマネージャー会議や部下の業務進捗管理と、慣れない業務を頑張って持ち始めました。
慣れない仕事でもあり、仕事から帰るとすぐ座りたくなり、洗濯物がたまったり、朝に食器を洗わずに出るようになったりと生活が荒れやすくなりました。
休日は夕方まで起き上がれず、携帯をいじったりしながら過ごし、日曜日になると「休日まえには部屋を片付けたり、お出かけしたりしたかったと思っていたのに…」と後悔をして月曜日に体がだるい状態で仕事に向かうようになっていました。
生活の悪循環がでて、仕事でもイライラしやすくなったことから当院に受診し、こころと思考の整理カウンセリングと睡眠外来を始めました。
こころのカウンセリングでは、自分が無理をして自分に合わないマネージメントをしていることに気づいたり、失敗だと思ったことが次に生かされているなどの気づきを得ることで部下へのFeedbackが上手になりました。また、睡眠外来により自分の睡眠のムラが出やすいポイントを知ることで、忙しくても生活リズムを安定するコツを知れたことで平日は平日で疲れを回復することができるようになり休日も動きやすくなった、と自分の仕事と生活にメリハリが出たことを喜んでいました。
41歳男性 過労による憂うつ「頭にモヤがかかった状態を治したい」
半年前から職場が人手不足になったことで残業が増え、休日返上で週6日業務になってから寝つきが悪い、途中で何回も起きる不調を自覚し、憂うつな状態が継続するようになりました。
仕事場では文章が読めなくなり、無気力になり家でもぼーっとしていたことから奥様に心配され当院受診となりました。
初診時は中等度のうつ状態であり、だるさや食欲不振などの身体症状も認められました。これ以上業務と生活に支障が出ないよう短期集中型の治療を希望され、初診の翌日からTMS治療をはじめました。
5日目には心理検査上うつ状態とは判断されず、大きな改善が認められました。20日後には睡眠や身体の症状なども改善し、30日後には体調も安定し、職場と働き方を調整できるようになり、再び仕事に前向きとりかかるようになりました。
休日無気力症候群かも…と思ったら
休日無気力で動けなくなってきことは、自分が無理をしている一つのサインです。
悪循環からまず一歩、脱出したいという方はまずお気軽にご相談ください