ニューノーマル生活で、身体を整える朝の習慣

緊急事態宣言の解除が発表され、緊張感が少し和らいでいる方が多いのではないでしょうか。何カ月も前から楽しみにしていた予定がキャンセルになった方、いつもと違う過ごし方を発見した方、ぐっと我慢して過ごした方、いろいろな過ごし方があったと思いますが、この大きな危機をひとまず乗り越えたご自身を褒めてあげましょう。

さて、今回は、これから以前のように通勤が始まり、外出自粛前の生活パターンに戻ることを不安に感じている方へ、体内リズムを整えるためのアドバイスをお伝えします。

 


体内リズムを整えるキーレバーは2つ

人間の身体は、約24時間の体内リズムで動いています。そのリズムをリセットして、1日のスタートには、日光の光と朝食が鍵を握っています。

朝起きて目から光が脳に届くと、体内の細胞に存在する時計遺伝子の活動時間が決まり、朝のリズムが刻まれます。ただしその仕組みは、壊す生活をしていれば壊れてしまい、朝のリズムが固定されずに、朝に眠い・だるい・起きられないなど、困ったことが起きます。

朝起きたら窓際1m1分以上をトライ!

外出自粛前のリズムに戻したい方は、まず、朝起きたら窓から1m以内で10分過ごしてみましょう。

歯磨きをしながら、コーヒーを飲みながら、新聞を読みながら、などのついでにやると良いですね。

曇りの日でも、直射日光が当たらなくてもOKです。室内にいるより窓際に行く方が、光は強く届きます。べランダに出られれば、室内より強い光が脳に届けられるので1分で十分です。

朝食・・・まずは何か食べることを優先してみて!

次に、朝食を食べましょう。朝食を食べると体温が上昇します。その結果、からだは活動モードに入り、頭が働いたり、内臓の活動量がぐんぐんアップします。

休日遅く起きたとしても、なるべく早く朝食を食べるようにすると休日明けのだるさの原因になるリズムのずれも予防できます。朝お腹が空かないから食べられない、という方は、夕食の量が多いかもしれません。必要以上の量を食べ過ぎていないか気にしてみてください。

実は、朝食をとると、ほかにも良いことがたくさんあります。

脳が働く、食べ過ぎを防ぎ肥満予防、便秘が改善したり、便通が良くなる、などです。

さらに効果的な朝食のとり方は、

パンよりお米

たんぱく質の多いもの(牛乳、豆乳、ヨーグルト、納豆、チーズ、魚など)

ビタミンの多いもの(果物、野菜)バナナや豆乳(大豆製品)は幸福ホルモンと言われるセロトニンの原料トリプトファンが多く含まれており、栄養バランスも良く手軽でおすすめです。

セロトニンについては、こちらにも詳しく記載されています。
アフターコロナの世界を考える ビジネスパーソンがパフォーマンスを取り戻すにはどうしたらいいか

3日坊主ではなく、習慣化を目指すために、「やって気持ちがいい」を体験して

今回お伝えした方法は、やっていて気持ちが良いかどうかを気にしてみてください。

初めは面倒かもしれません。やれる時にやってみて、気持ちが良ければ続けてみてください。

からだをコントロールしているのは、ひとつひとつの行動です。行動を変えてみて気持ちが良い変化があれば、それはきっとあなたにとって合っている方法です。

まとめ

  • 朝起きたら、日光浴と朝食を
  • 朝食はお米・たんぱく質・ビタミンがおすすめ
  • からだを作るのは何気ない生活の行動、気持ちの良い方法を探ろう

ベスリクリニックの患者の多くの方が、睡眠障害を主訴に受診されます。睡眠障害は抑うつ状態の初期の段階です。

環境が変わったことで、がむしゃらに生活するのではなく、身体リズムのロジックを学んでみることも大事です。

 
ド根性で「懸命」に生きるから「賢明」に生きるスイッチに切り替えるのが、ベスリクリニックの睡眠外来です。

  保健師/看護師/助産師   長田梨那