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2016.11.29

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「高齢親が入院した場合のうつ予防」について寄稿しました

高齢者となった親が何かを契機にうつ状態になってしまうことは多々あります。例えば、配偶者や友人の死、病気や自分の心身が衰えて行くことに対しての不安、死への恐怖、孤独感などです。私達はまだ経験も少なく想像しにくい世界です。そのような場合、どのように理解し、どのように寄り添えばいいのでしょうか。

今回は、その1つの事例として、高齢者が、入院をした場合のメンタルケアについて、当院の葛原心理士と田中保健師が寄稿しました。高齢者に特徴的なうつ病の症状とは?入院すると、これまでと大きく環境が変わり、また病気やケガの治療に対する不安もあります。治る気配がなかったり、一日中ベッドで寝ている状態が長時間続いたりすると、うつ症状が出てくる危険があります。

うつ病というと、「悲しい」「憂鬱だ」などを訴えたり、悲観的になってしまうなどのイメージをしやすいと思いますが、高齢者は、このような典型的な症状を示す人は少ないと言われています。

それよりも「重い病気だ」「貧乏になった」「罪を犯してしまった」と、実際はそうではないことを確信し妄想的になる場合や、意欲や集中力が低下したり、読み書きや自己管理能力が低下することがあります。「物覚えが悪くなった」「物忘れをするようになった」と発言したり、頭痛、腰痛、胃腸の不調など身体の不調を訴える方もいらっしゃいます。認知症とうつ症状の違いは?それでは、うつ症状と認知症はどう違うのでしょうか?

例えば、うつ症状の場合、「なんにもしたくない」「ご飯もいらない」といったような発言がみられ、注意・集中力や判断力が普段よりないように見受けられる場合があります。これは憂うつな気分から起こっていることが多く、認知症とは言えません。

物忘れについても、うつ症状では、「忘れたことを自覚していたり、それを深刻に感じて」います。一方、認知症は「忘れたこと自体の自覚がない」のです。

また、うつ状態の場合、気分の落ち込みがあるので、思考がゆっくりとなり、行動範囲も狭くなります。認知症では、徘徊したり、大声をだしたり、むしろ活発になってしまう場合があります。また、不眠に関しても、うつ状態の場合は、本人が「眠れない」と訴えますが、認知症では、夜間に問題行動が起こり、周囲が「眠ってくれなくて困る」と訴えることが多いものです。

ただし、病気かどうかの判断については、入院中などであれば、専門家にご相談されるといいでしょう。親のうつ症状を防ぐ子としての関わりのポイント

入院中、高齢者の親に対して出来ることとして、情緒的な関わりを心がけることが大切です。

具体的には、回数少なく、ただし長時間みっちりと見舞いに行くよりも、短時間でもよいのでなるべく足しげく見舞う、もしくはたびたび声を掛けるほうが、“支えられている”と感じるようです。訪問した際は、特別な話をする必要はなく、世間話や親自身が日々の入院生活で困っていることがないか、など身近な内容を話題にするとよいでしょう。

家族が頻繁に病院に訪れることが難しい場合は、親に入院生活をより充実に過ごしてもらうため、親本人に自分史を振り返ることを勧めてみてもよいでしょう。これまでの人生の中で起きた多くの出来事、そして支えられてきた様々な人々について振り返ることは、これまでの人生を肯定的に捉えられる機会となるようです。思い出したり整理しやすくなるため、ノートなどに書くことをお勧めしますが、苦手であったり、不自由であるならば、ボイスレコーダーや動画を利用する方法もよいでしょう。形に残すことで、家族にとっても親のこれまで知らなかった人間性などを知る機会となり、理解が深まる貴重な財産となるでしょう。一時退院や外泊許可が出た場合は、家で共にゆっくり過ごすのもよいですが、気分転換に、自然の多い場所に誘ってはいかがでしょうか。森林浴は、匂いやマイナスイオンなどにリラックス効果があります。また、親にとっては、自然が多かった昔を思い出して童心にかえることができるかもしれません。太陽の光を浴びると「セロトニン」という脳内伝達物質が生成されます。セロトニンには、心のバランスを整える働きがあり、うつ病を予防する効果もあります。

詳細は、下記サイトをご覧ください。
http://women.benesse.ne.jp/oya/worried/filialpiety/946

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